ご遺骨を分ける分骨とは?
さまざまな理由でご遺骨を2つ以上に分けて納骨したり、自分で持っておきたい手元供養などをすることを「分骨」と言います。
兄弟で離れた場所に住んでいるため、両親のご遺骨をわけてそれぞれの近くのお寺や納骨堂に供養したい、という場合に分骨が多いです。最近では故人と離れたくないということでご遺骨の一部を分骨して自宅で供養する手元供養も増えつつあるそうです。
分骨するための手続き
分骨をするためには「分骨証明書」を分骨する分だけ発行して貰う必要があります。分骨証明書は1枚300円前後で発行してもらえることが多いです。
火葬場で分骨手続きをする方法
火葬場で分骨する場合は予め骨壷を2つ用意しておきます。分骨することを火葬場に伝えると分骨証明書を発行してもらえます。分骨証明書は2つに分骨するなら2枚、3つに分骨するなら3枚、と分骨する数だけ作ってもらいます。
火葬が終わったら2つの骨壷にご遺骨を分けて入れます。
ご遺骨の入った骨壷と分骨証明書をお寺、納骨堂、霊園などに渡します。
既にお墓に入っているご遺骨を分骨する方法
すでにお墓に入っているご遺骨を取り出して分骨する場合は、お寺や霊園などに分骨する分だけの分骨証明書を発行してもらいます。
ご遺骨を取り出す際は閉眼供養を行うことが一般的です。
その後、ご遺骨を分骨し、新たに供養するお墓、納骨堂、霊園などへ分骨証明書とともに持っていきます。
分骨の迷信
分骨自体は昔からありましたが、故人の魂がふたつに分けられてしまうとか生まれ変わったときに五体不満足になってしまうなのど縁起が悪いと言われていましたが、もう最近ではそんなことは言われなくなってきています。
また仏教では四十九日を過ぎるとご遺骨から魂はなくなっているとされているため、このような迷信はあまり意識しなくてもよいと思います。
それよりも分骨したことによって、これまでよりも故人のことを考えたり供養する機会が増えるのであれば分骨したほうがよいのではないでしょうか。
分骨後の手元供養が増えています
分骨後、2つに分けて1つはお墓に戻し、もう1つは自宅で供養する手元供養を選ぶ方が近年ふえているとのことです。
その際は手元供養のためのミニ骨壷が今流行っているようです。昔ながらの大きな仏壇を用意することなく、小さくコンパクトな骨壷や写真だけを用意するシンプルな手元供養が増えていて、骨壷もカラフルでオシャレなものが多いです。
もしミニ骨壷にご遺骨が入りきらない場合は粉末状にする「粉骨」をしてミニ骨壷に納めることも可能です。